みん
サワ
料理と愉しむ日本酒のすゝめ
食事をより美味しく華やかにしてくれる “と言われている” 日本酒。でもこんな声を聴いたりしませんか?
「あたし、お酒飲む時は、基本何も食べない人なんだよね」
「日本酒って甘いし、料理に合わなくない?」
当人たちがそれらの持論を得意げに語っているので、直接反駁するなんて野暮なことはしません。しかし、読者の皆様には「料理に合わせた日本酒の楽しみ方」を知っていただき、日々の晩酌がちょっと楽しいものになれば嬉しく思います。
料理と日本酒。合わせ方のきほん
「日本酒は要は米なんだから、米に合う料理には何だって合うよ。」
学生時代の恩師の言葉です。それはそもそもあんたが日本酒好きなんでしょうよ、と思わんでもないんですが、おおよそは同意しています。
ただ、米を削って、蒸して、もろみにして、絞って、なんやかんやと手間暇かけて出来上がる日本酒は、種類によってかなり多様な味わいになっています。だから、この日本酒ならこの料理に合うといった具合になるわけです。それには簡単な法則がありまして、下記の通り。
- キレがあるスッキリ辛口な日本酒→あっさり系の料理
- コクがあるまったりとした日本酒→こってり系の料理
- 甘みが強い日本酒→塩辛、酒盗、漬物、などのザ・つまみ
まとめて書いてみるとかなりシンプルですね。これを押さえておくだけで、高確率で料理と日本酒のペアリングは成功するはずです。
酔鯨 特別純米酒がコスパ良くてうまい
ここで、料理に合わせるうえでおすすめしたい日本酒を紹介します。
その名も「酔鯨(すいげい)」。これの特別純米酒です。
上述したように、日本酒の味わいに合わせて料理を選ぶと良いわけですが、この酔鯨の特徴は以下の通り。
- しっかりとコクと旨みがある→こってり系の料理に合う
- ちょっと酸味もあって、キレのいい後味→あっさり系の料理に合う
とにかく甘みと酸味のバランスが良く、こってりもあっさりも何でもござれな感じです。これぞ食中酒。好きな料理に合わせて楽しめます。
これを飲んでも「やっぱり日本酒は料理に合わないじゃん」と思うならば、それは、無理して日本酒飲んでる人なのだと思います。無理しないで。
酔鯨 特別純米酒の価格
値段はなんと720mlで「1,200円」ほど。この味と使い勝手の良さを考えると、かなりコスパがいいと思っています。
特別純米酒ってなに?
「特別純米酒」というワードが出てきましたので、少し補足しておきます。特別純米とは以下の基準を満たした日本酒のことです。
- 原料が米、米麹、水だけ。醸造アルコールが入っていない。
- 精米歩合が60%以下。
- 特別な醸造方法。
純米という文言通り、米と米麹だけが使われています。
精米歩合というのは、「最初のお米を削る作業でどれくらいお米を残すか」というのを表しています。精米歩合60%以下ということは、少なくとも40%は磨き削ってしまうということ。ちなみに「酔鯨 特別純米」の精米歩合は55%。
特別な醸造方法は酒蔵によって異なります。だから個性がすごい出るんですね。酔鯨の場合は以下の通り。
- 自社酵母、鏡川の源流水とともに低温でじっくりと醸造
- 搾り後は低温タンクに保存
- 出荷量に合わせて随時瓶詰め
ここまでこだわっていることを知ると、やっぱりコスパすごいんだよなぁ。
酔鯨に特に合う料理は?
ここまで酔鯨が大抵の料理に合わせられると豪語してきました。そうは言っても特に合う料理を具体的に挙げておく方が、記事としての体面が良かろうということでいくつか提示してみます。
- 煮魚
- 照り焼き
- すき焼き
上記の共通点として、「甘じょっぱい割下」系の料理というところです。この辺りとは特によく合うと思っています。その割下って日本料理の基礎的な味だから、結局おおよその料理と相性が良いってことになってしまうわけですが。
酔鯨に合う手軽なおつまみ
ここまでで、酔鯨が料理と合うということはご理解いただけたと思います。しかし日本酒というのは、腹を膨らませずタラタラと楽しみたい時もあると思います。
塩辛とか酒盗は、そんな時にちょうどいいつまみですが、なにぶん癖が強く苦手な人も多いでしょう。所謂珍味ですから。
ですから、よくおすすめするつまみとしては「チーズ海苔サンド」を推しています。
聞きなれないとは思いますが、それもそのはず。スライスチーズを焼きのりで挟んだだけの我が家の創作メニューです。正月に義母が出してくれる料理皿の端に添えてあるものですが、妙に気に入りました。面白がって煽ててみたところ、
「ちょっと良い海苔使うのがコツよ。」
と得意げにコツを教えてくれました。コツ、とは。
冷やして飲む?温めて飲む?
酔鯨の飲み方としては、一般的には冷やして飲むのが推奨されています。とはいってもキンキンというよりは、ちょっとぬるくなり始めてるくらいの方が、香りや飲み口の特徴がよく出ると思っています。そのあたりの温度で楽しんで貰えればと思います。
ちなみに、このような純米酒を「熱燗のように温めてしまうとどう?」ということをよく聞かれますが、「熱燗が飲みたくて手元の日本酒が酔鯨しかないなら温めたらいいんじゃないか」という風に思います。
ぬる燗くらいなら日本酒の個性もよく出ますが、熱燗になると最早だいたい同じ味。まずくはない、ちゃんと旨い。だけど別に酔鯨である必要もない、みたいな。状況に応じて。
おすすめのグラス
日本酒といえば、おちょこやぐい呑みというイメージがあるかと思います。しかし、冷酒~常温くらいの温度で純米酒を楽しむのであれば、ワイングラスの様な形状の方が香りを存分に楽しめるためおすすめです。
以下の様なサイズ感だとちょうどいいかと思います。
まとめ:食事に合う日本酒なら、まずは酔鯨
ということで、日本酒と料理の合わせ方に始まり、料理に合う日本酒「酔鯨 特別純米酒」の紹介でした。とりあえず1本あれば、どんな料理でも合わせられるので楽しめると思います。
ではまた。