みん
サワ
安くても美味しいチリカベ
「チリカベ」って「とにかく安い赤ワイン」みたいなイメージを持っている人も多いと思います。安いのはその通り。しかしそれだけでなく、かなり旨いものもあることはご存じでしょうか。
本記事ではそんなチリカベについて解説した後、実際に筆者が飲んだおすすめのチリカベを紹介していきたいと思います。相性の良い料理やアレンジについても触れていきます。
チリカベって?
「そもそもチリカベって?」という方もいますよね。
チリカベのチリはチリ産のチリ。チリカベのカベは、ブドウの品種であるカベルネ・ソーヴィニヨン種のカベ。つまり、チリ産カベルネソーヴィニヨン種の赤ワインということです。
この略称は二昔くらい前に流行った呼称のようで、50~60歳くらいの団塊ジュニア紳士がよく使ってるイメージがあります(筆者の経験に基づく偏った憶測です)。リスペクトを込めて、私もチリカベと呼称するようにしています。
それまで渋いというイメージが定着していた赤ワインのイメージとは違い、ベリー系の果実味が強くて渋みが控えめでかなり飲みやすいことで注目されたようです。しかも安いためワイン好きの中では、結構なブームになったんだとか。
現在でも、チリカベの「安くて飲みやすい」という特徴はそのまま残っているように思います。
美味しいチリカベのおすすめは?
ここで、先日発見したちょっと面白いチリカベを紹介したいと思います。
その名も「エラスリス・アコンカグア・キュヴェ カベルネ・ソーヴィニヨン」。やっぱりワインの名前って、文字にしてみるとゲンナリするほど長いですね。なので、頭に入りやすいように言葉の意味を1つずつ見ていきたいと思います。
エラスリスとは?
まず「エラスリス」とは、チリのワイナリーの名前です。しかもこのワイナリーは150年以上の歴史を持つ超名門ワイナリーなんだそうです。
2004年に開催されたベルリン・テイスティングという品評会では、フランスの「5大シャトー」やアメリカの「オーパス・ワン」といった有名どころに勝ってしまい、「チリワインが…マジかよ…」とおじさんたちがザワついたんだとか。
そんな名門ワイナリーから低価格で出された、カジュアルワインという訳です。
アコンカグアとは?
「アコンカグア」というのは、チリにあるアコンカグア・ヴァレーという川沿いの渓谷の名前です。ここの気候だったり水はけなどの土壌具合が、ブドウの栽培にぴったりなんだそうです。特にカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が多いんだそう。
キュヴェとは?
「キュヴェ」というのは、本品だけでなくシャンパンなどでもよく見る言葉だったりします。意味を調べてみると、「発酵槽中の」「特別な区画の」「生産者の思いが詰まった」など、多様な説明がされており何が何だかわかりません。
おそらく生産者も雰囲気で使っているんだろうなぁ。なのできっちりと訳を覚えるのではなく、我々も雰囲気で理解しましょう。ここでは間をとって「バイブス高めの」という意味にしておきます。
まとめると、「エラスリス・アコンカグア・キュヴェ カベルネ・ソーヴィニヨン」は、「名門エラスリス家がアコンカグア渓谷で栽培されたカベルネ・ソーヴィニヨンで作ったバイブス高めの赤ワイン」という意味です。ちょっと覚えやすくなったでしょう。
エラスリス・アコンカグア・キュヴェ カベルネソーヴィニヨンの価格と味
楽天だと「1,700円」くらいで販売されています。
香りは、土壌感のある香ばしさに加え、青さもある感じでした。
味はというと、最初にベリーや柑橘系の酸味がクッときます。次に渋みと甘みが口全体に広がり、どことなく杏子のような雰囲気もあった気がします。後味はスッキリ。
一般的なチリカベに比べると、ベリー感はやや抑えめの落ち着いた印象でした。この方向性となると、この上位互換のエラスリスワインは確かにフランスワインに勝ちに行く気概があるんだろうなぁ。
チリカベにあう料理は?
チリカベは「果実感」と「重厚さ」が特徴的な赤ワイン。なので「こってり系」がおすすめ。
- 焼肉、すき焼き
- ビーフシチュー
- ハンバーグ
などなど、こってり肉料理は鉄板でしょう。
おすすめの簡単おつまみは?
私が押したいのは「シュウマイ」です。こちらはお気に入りのスーパーロピアの総菜シュウマイ。
最近は冷凍食品でもでかくて肉々しいシュウマイが販売されてますよね。実はこれ、チリカベにめちゃめちゃ合います。
というのも肉シュウマイって、最早つまみ易いハンバーグな気がするんです。異論は多分にあるかと思いますが、筆者はそう思ってます。
チリカベはサングリアにできる?
チリカベ自体が、「普段赤ワインを飲まない人」にもけっこう飲みやすいタイプのワインではあります。しかし、「ワイン風味は好きだけどワインの味はどうも苦手」という方はいらっしゃると思います。
そんな時におすすめしたいのがワインカクテルの「サングリア」。
保存瓶に、はちみつや砂糖、シナモンスティック、柑橘系・ベリー系のフルーツを入れて、赤ワインをドボドボ注ぎ、数日冷蔵庫で寝かせて完成。ロックでも美味しいですが、ソーダやオレンジジュースで割っても美味いです。
高価格な赤ワインだと作るのを躊躇ってしまいますが、チリカベは庶民の味方。躊躇なくサングリアにも使えることでしょう。
ホットワインにもおすすめ?
最近は寒いのでホットワインなんかもいいでしょう。サングリアと同様、チリカベならこういうアレンジに躊躇がいらない。
鍋に、はちみつや砂糖、シナモン、八角、しょうが等のスパイスを入れて、赤ワインを注ぎ、沸騰直前まで温めたらカップに移す。スライスレモンを添えて、子のみの甘さに調整したら完成です。
まとめ:安くて美味しいチリカベを気楽に楽しもう
というわけで、チリ産のカベルネ・ソーヴィニョンが安くて美味しいというお話でした。本記事で紹介したエラスリスワインも興味があれば試してみてください。
ではまた。